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1999年に客船サービスの提供を開始した当時、シアトル港に所属する豪華客船はたったの6隻でした。いまでは全米で豪華客船母港のトップ10港の一つにあげられるまでになりました。また、1999年では6,000人をわずかに上回るほどであった乗客数も、2007年には78万人の突破が見込まれるまで成長を遂げてきました。
こうした発展を遂げるための一歩として、クルーズ事業にかかわる他のビジネスや団体の参加を募ることは、事業の成功のために欠かせないことでした。そこでまず、ビジネス界、クルーズ業界、地元自治体、環境保護団体という、この新事業の成否を握る4方面のキープレーヤーと計画を進める初期の段階から親密な提携関係を築き上げてきました。クルーズ会社を誘致するためには、シアトルでビジネスを行うことの魅力を伝える必要がありました。その際、私たちの誘致活動を後押ししてくれるような、地元地域で影響力を持つパートナーに働きかけることも、この作業の中で行われたことのひとつでした。
ここで港湾局に課せられた最も重要な役割は、クルーズ会社と地元社会との間の連絡役であり、両者がこの計画に納得できるよう調整することでした。地元の企業は当初シアトルでクルーズビジネスを起こすことに前向きではありませんでしたが、地元住民を含め、産業界に向けてこの新事業がシアトルにとってどれだけ価値あるものであるかを伝えることに注力しました。港湾局は多方面にわたるこのような活動を精力的にを行うことで、やがて彼らからの賛同も得てこの状況を打開し、現在となっては地域経済に莫大な功利をもたらす、このビッグビジネスを起こすことに成功することができました。
クルーズサービスで利益を上げることはクルーズ会社の仕事であり、私たちの職務はシアトルのビジネスを下から支えることによって、ほかならぬシアトルそのものを盛り上げていくことです。そこで、シアトルをクルーズ客への観光スポットとして観光産業に働きかけていくことを早くから提案し、それはクルーズ会社の目的にもかなうものでした。これに基づいた戦略によって、私たちはクルーズ専門委員会をまず発足させ、豪華客船でやってくる観光客の増加によって経済的恩恵を直に受ける地元の小売業者へこのプロジェクトへの参加を促す活動を行いました。また一方で、この委員会は観光名所シアトルを旅行業者に「売る」というのがその狙いでしたが、委員会が行った営業努力が功を奏し、旅行業者の間からシアトルを観光地としてより効果的にアピールしやすくなったという声が上がるようになりました。つまり、これら一連の港湾局の活動によって観光業界は潤うことができ、地元の商業界も経済的利益を享受するという当初の目的が達成されたのです。
さらに、私たちは第23回恒例Cruise-a-Thonという催しを当地シアトルで開催し、間髪を入れずにプロモーション活動を続けました。このCruise-a-Thonとは、クルーズ業界関係者や観光業界の専門家らが世界中から参加に訪れるという、世界的に有名なイベントで、地元シアトルで活動する人々にとっては、シアトルを発着するクルーズを取り巻く環境にどのようなビジネスチャンスがあるのかを知る絶好の機会として活用されています。このイベントによって私たちの活動を社会により訴えかけることができましたが、この勢いを逃すことなく、近い将来乗客数100万人突破を見据えながら、プロモーション戦略を続行していきます。
こうして、シアトル港湾局はほとんど何もないという状況から、今日の活気あふれるクルーズ業界を作り出すことができましたが、この成功は私たちが地域社会と観光産業界との間の相互理解を徹底して進めてきたことに起因しています。地域にとって多大な経済的恩恵を施すこととなったシアトル・クルーズの立ち上げによって私たちの得た知識と経験は、クルーズ業界で成功を目指す人々にとっては、計り知れないほど貴重な情報源となるでしょう。プロジェクトに参加を依頼する当事者の選定や、いかにして効率よく彼らから提示される提案を調整していくかなど、莫大な時間と経営資源を投下してでしか私たちも学び得なかったことです。シアトル港湾局ではこれからクルーズ事業を始めていこうという方々のために、これらの実績で得た専門的知識を提供し、事業の成功に向けてサポートしていく体制も整えています。
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